オンラインカジノは、ここ数年で急激に認知度を高めています。
しかし、オンラインカジノはグレーな点も多いため、正しい知識を持っていなければ「知らないうちに違法行為を行っていた」といった事態にもなりかねません。
たとえば、中には『オンラインカジノ』と『インカジ(インターネットカジノ)』を混同する方もいらっしゃいます。
両者は似ているようで、実は全く異なるものであり、インカジに至っては”完全に違法”となるため注意が必要です。
そこでこの記事では、オンラインカジノとインカジの違いや、オンラインカジノで遊ぶ際の注意点などの情報を徹底解説していきます。
オンラインカジノとは?
『オンラインカジノ』とは、インターネットを介すことでカジノゲームをプレイすることが可能となるサイトのことです。
カジノコンテンツには、「ビデオスロット」や「ライブカジノ」「テーブルゲーム」「宝くじ」などが存在しますが、オンラインカジノを利用すれば、日本からでもこれらのカジノゲームで遊ぶことができます。
また、オンラインカジノはネット環境とスマートフォンやタブレット、もしくはパソコンを保有している18歳以上の方ならば、簡単なアカウント登録を行うだけで、その日のうちからはじめることが可能となっています。
オンラインカジノは海外で合法的に運営されているサイト
「オンラインカジノ=危険」というイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、それは間違いです。
一般的に、オンラインカジノは海外のギャンブルライセンスを取得し、法に則った上で合法的に運営されています。
賭博厳禁としている日本でも、公営ギャンブルなどのルールを遵守した合法的な賭け事がありますが、オンラインカジノもそれに近いイメージがあります。
インカジとは?
『インカジ(インターネットカジノ)』とは、実際の店舗において、インターネットを通じてカジノゲームができる場所を提供するサービスです。
たとえば、マンションの一室を借りたひっそりとしたものや、ネットカフェのような店舗もありますが、どのインカジも勝敗に応じてその場で現金精算を行うことが可能となっています。
「裏カジノ」や「闇カジノ」と呼ばれることもありますが、重要なのは、「インカジは日本において違法」という点です。
オンラインカジノとは異なり、インカジは完全に違法なのです。
また直近でいえば、2020年10月に東京の歌舞伎町の雑居ビルで運営していたインカジと、同月に大阪ミナミで運営していたインカジが摘発され、また運営者だけでなく利用していたお客も逮捕されています。
実際に逮捕された後に「知らなかった」では済まされないため、インカジでは絶対に遊ばないようにしてください。
インカジのリスクやデメリット
インカジには、以下のようなリスクやデメリットがあるためご紹介していきます。
逮捕されるリスクがある
インカジに関わった場合、運営者は勿論、利用者も逮捕されてしまいます。
また、仮に現行犯でなくとも、利用記録や監視カメラの映像などが残っている場合には、捜査の過程で逮捕されてしまう可能性もあります。
一度でも足を踏み込んでしまうと、それだけで大きなリスクを背負ってしまうのです。
ちなみに、仮にインカジを利用したとして逮捕された場合、以下の刑罰に処されてしまう可能性があるため注意してください。
〇常習性があると判断される場合・・・単純賭博罪(刑法185条)、五十万円以下の罰金又は科料に処される可能性がある
〇常習性があると判断される場合・・・常習賭博罪(刑法186条1項)、三年以下の懲役に処される可能性がある
個人情報を悪用されてしまう可能性がある
インカジを運営しているのは、反社会的組織や半グレなどが多いです。
そもそも、違法行為を平気で行っている人ばかりであるため、信頼性などは皆無です。
インカジを利用する場合、個人情報を求められるケースが非常に多いため、そのような人たちに自分の大事な情報が知られてしまうこととなります。
インカジを利用してしまうと、その提出した個人情報が漏洩したり、悪用されたりしてしまうリスクが発生してしまいます。
オンラインカジノとインカジを徹底比較
オンラインカジノとインカジは、「インターネットを介してカジノゲームで遊ぶコンテンツ」という点は共通しています。
では、両者にはどのような異なる点があるのか。ここでは、その特徴についてご紹介していきます。
オンラインカジノは合法でインカジは違法!
オンラインカジノは、ギャンブルライセンスを取得し、合法的に運営されています。
一方でインカジは、賭博が禁止されている日本において違法的に運営されているのです。
提供するサービスの内容や名前は似ていますが、両者には違法と合法という大きな違いがあります。
イカサマをされる可能性
イカサマをされる可能性に関しても、オンラインカジノとインカジを比較すると、圧倒的にインカジのほうが高いです。
なぜならば、イカサマを行うリスクがオンラインカジノのほうが大きいからです。
オンラインカジノは、ギャンブルライセンスを取得し合法的に運営されています。
もし仮に、イカサマや不正行為を行いそれが発覚した場合、ライセンスがはく奪され、サイトそのものが潰れてしまうリスクがあります。
また、最近ではカジノがソフトウェアに触れることができないケースがほとんどであるため、カジノ側が独断でイカサマを行うこと自体がかなり困難なのです。
一方で、インカジはライセンスを持っているわけではなく、リスクも少ないため、運営側に有利にシステムが働くようイカサマを行う可能性が十分に考えられます。
しかも、ユーザーはそもそもインカジで遊ぶこと自体が違法に当たるため、もし被害にあったとしても警察に相談することもできません。
より公正な環境でカジノゲームをプレイしたいならば、オンラインカジノが絶対におすすめです。
オンラインカジノは日本でも合法なのか?
ライセンスを取得しているオンラインカジノは、海外では合法、これは間違いありません。
しかし日本の場合では、これは意味が若干異なってきます。
日本は、原則ギャンブルが禁止されている国です。
刑法には、「賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。」(刑法185条本文)「賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、3月以上5年以下の懲役に処する。」(刑法186条2項)と規定されています。
「賭博」について、刑法は具体的な定義を定めていませんが、一般的にいえば、賭博とは「偶然の勝敗により財物や財産上の利益の得喪を争う行為」という考えです。
そして当然ですが、オンラインカジノが提供するカジノゲームもこの賭博に該当することとなります。
では逆に、オンラインカジノが日本で違法なのかというと、これまた断言できるものではありません。
たとえば、インカジは日本で日本人に向けて賭博場を開張し、利益を図っています。
よって、日本の法律(賭博罪)に違反していると判断されるため、違法となるのです。
ですが、オンラインカジノの運営する会社は基本的に海外に拠点があり、またサーバーも海外に存在するのが通常となっています。
そのため、「海外のオンラインカジノで遊ぶ日本人ユーザーを逮捕するというのは、大変困難である」というのが現状です。
端的にいえば、オンラインカジノの合法性については、「違法とも合法とも判断できない、グレーゾーン」という認識が正しいです。
オンラインカジノの逮捕者
2016年3月10日、京都府警が賭博の疑いで自宅のパソコンからインターネットカジノをしていた3人を逮捕しました。
逮捕容疑は2016年2月16日から26日にかけて、ブラックジャックで約22万円を賭けたなどという内容です。
実は、本件は個人が自宅のパソコンでオンカジを利用しているケースとして、初めて賭博罪で逮捕されたケースであったため、大きな注目を集めることとなりました。
元々、日本には「オンラインカジノが違法」と断言できる法律はなく、警察がオンラインカジノユーザーを逮捕するのは困難と考えられていました。
そのような中、スマートライブ事件で警察が動けたのは、以下のような理由が挙げられます。
〇警察が「日本で賭博が行われている」と判断できる材料が揃っていた
本件で逮捕されたユーザーは、日本人のディーラーが進行しているテーブルで、日本時間の夕方から深夜にかけてプレイしており、また日本人専用テーブルが存在し、日本語でコミュニケーションを取ることができました。
よって、警察に「日本で賭博が行われている(日本人をターゲットとした提供している)」と判断できる材料が揃っていたのです。
〇プレイしていたカジノユーザーが特定できた
オンラインカジノのユーザーは、現在国内でも200万人以上存在するといわれています。
そのような中、なぜ本件に関わる3人だけが逮捕されたのか?
それは、その該当する3人がチャット記録やブログの情報から特定されてしまったためです。
実は、逮捕された3人のユーザーは、スマートライブカジノでのプレイの様子をID番号の写ったスクリーンショットでSNSやブログにて公開していたため、そこから本人の特定に繋がってしまいました。
京都府警は、わざわざスマートライブカジノでアカウントを作り、ログインを行いライブカジノでのチャットを確認したそうです。
ユーザーがプレイしている証拠をしっかりと掴んでいたため、警察も逮捕に動くことができました。
スマートライブ事件で逮捕された3人のうちの2人は、「単純賭博罪」として略式起訴を受け入れ、10万円から20万円の罰金を払って釈放されました。
一方で、残ったもう1人は今回の逮捕が不当なものであると判断し、弁護士をつけて裁判に臨み、その結果、検察側は1人に対しては不起訴としたため無罪を勝ち取りました。
やはり、海外でライセンスを取得し、合法的に運営されているオンラインカジノで遊んでいるユーザーを有罪にするというのは相当難しいことが本件の顛末からもわかります。
先に罰金刑となった2名も、裁判で戦っていれば無罪になったかもしれません。
以降、オンラインカジノに関して目立った事例はなく、日本人ユーザーで逮捕者も出ていないというのが現状です。
オンラインカジノ詐欺の手口が巧妙すぎる!悪質カジノはどれ?見分けるコツは?
カジノゲームで遊ぶならばオンラインカジノがおすすめ!ただし注意点もあり!
オンラインカジノとインカジを比較した場合、安全性という面でもオンラインカジノが断然おすすめとなります。
しかし、スマートライブ事件を鑑みると、オンラインカジノも100%安全とはいい切れません。
そこで、極力リスクを回避するためにも、オンラインカジノで遊ぶ際には以下のような点に注意しましょう。
注意点(1)日本人向けと判断されるようなサービスを提供しているカジノは避ける
警察に「日本人に向けてサービスを提供している」と判断されると、逮捕に踏み切られてしまうリスクがあります。
よって、あまりに日本人に特化したサービスを提供しているようなカジノは避けるべきです。
注意点(2)個人を特定されないように注意する
スマートライブ事件では、利用しているユーザー個人が特定されたことで、警察が動きました。
中には、ライブチャットを楽しみながらカジノゲームで遊べるサイトもありますが、自分のIDが表記されるなど、個人を特定される可能性でてしまう行動は避けるべきです。
また、SNSやブログでオンラインカジノの利用をアップすることも、リスクがある点を鑑みると望ましいことではありません。
まとめ
インカジとオンラインカジノは全く異なるものです。
インカジは、運営者も利用者も揃って違法行為を行っていると判断されます。
よって、逮捕されたくない方は、インカジには関わらないようにしてください。
カジノゲームで遊びたい方には、正式なライセンスを取得した上で運営を行っているオンラインカジノがおすすめとなります。
ただし、オンラインカジノも国内では合法というよりはグレーという方が正しいため、実際に遊ぶ際にはあらゆるリスクを鑑みて、できるだけ実績が伴い、信頼性のあるサイトを利用するようにしてください!
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